第7回連合・ILEC幸せさがし文化展 ILEC大賞受賞作品
シリーズ「廃都紀行」"Tower"
Acrylic on Canvas
2010年
606x727mm


この建物の特徴は鋭い頂点へ連なる足元からのなだらかな曲線にあると考え、極力この部分を画面に含めるべく縦構図とした。都心では再開発で風景が大きく変わってしまう事が多々あり、これを避けるべく周囲のビルが入り込まぬギリギリの位置として、少し煽り気味の角度を描いた。細部は案外覚えていないものなので、左右対称にすることで普段の姿と破壊された姿との対比を解りやすく打ち出した。

この作品では地デジアンテナが付いたフル装備の姿だが、残念ながら2011年の地震での損傷に伴う修復以降、地上アナログアンテナが撤去されて大分すっきりしてしまった。

空模様は同シリーズのCG作品の「台場」に合わせており、更にこの作の空模様を「BRDG.」で合わせてある。「BRDG.」とは下の比較画像の通り塔体の破損の様子も同じです。これらは"The future of an illusion - ある幻想の未来"下巻に収録され、同一世界として矛盾ない風景にしました。





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